第24章 結※
「力を抜け。マシになる」
「無理っ!!」
宇那手は、冨岡に縋り付いて泣きじゃくった。
「痛い! 痛い!! ⋯⋯痛くて⋯⋯痛くて⋯⋯私⋯⋯嫌ぁ!!」
「火憐、落ち着け」
冨岡は、宇那手の耳元に口を寄せた。
「落ち着いて、ゆっくり息をしろ。出来るだろう」
「⋯⋯っ⋯⋯はぁ⋯⋯」
宇那手は、なんとか息を整えようと努力していた。
冨岡は後悔していた。冷静に状況を見れば、宇那手が自分を受け入れられるかどうか、判断出来たはずだ。彼女の身体はまだ固く、受け入れる用意が整っていなかった。一時の欲求から、判断を誤り、無理矢理犯す様な真似をしてしまった。
苦痛に泣き叫ぶ彼女を前に、冨岡は動くことすら出来なかった。
「火憐、許せ。後悔しているだろう」
「⋯⋯後悔なんて⋯⋯するはずが無い⋯⋯」
宇那手は、無理矢理微笑んだ。
「貴方が⋯⋯私を望んでくださったことを⋯⋯後悔なんて⋯⋯しません。⋯⋯それに⋯⋯」
彼女は、自ら上衣をめくって見せた。鳩尾に刺し傷の後がある。
「命を救った子供に刺されました。親を殺した人殺しと言われ⋯⋯悪意と憎しみの塊で⋯⋯痛くて、ただ、辛いだけでした。でも、この痛みは違います。痛みは記憶に深く根付きます。⋯⋯私は、貴方のことを忘れられなくなる。痛くても⋯⋯意味がある⋯⋯」
「⋯⋯少し慣らす。出来る限り力を抜け」
冨岡はそう命じ、宇那手の花芯を指でなぞった。唇を奪い、深い口付けをした。
快楽と、痛みの両方に襲われ、宇那手は身を捩って涙ぐんだ。
「んんっ! ⋯⋯っ!!」
身体が無意識に反応するのに合わせて、中が収縮した。