第24章 結※
「師範は──」
「名前を呼べ」
「義勇さんは⋯⋯やっぱり、私とは違いますね⋯⋯。身体が鍛え上げられていて⋯⋯その⋯⋯目のやり場に⋯⋯困ります」
「悪いが灯は消さん。お前の身体を見ていたいから。不快なら目を閉じていろ」
「そうではなく、私は⋯⋯人の身体を観察する機会が無かったので⋯⋯恥ずかしい⋯⋯」
「触れても構わん」
冨岡は、宇那手の右手を引っ張り、自分の胸板に押し付けた。彼女は益々顔を赤らめて、そっぽを向いてしまった。
冨岡は、宇那手に足を開かせ、その間に割って入った。自身を取り出し、秘部に押し当てると、宇那手はビクリと震えた。やはり怖がっている。
グッと体を押し込むと、彼女は小さく悲鳴を漏らした。
「やっ⋯⋯」
「痛いか? きついだろう。分かる」
冨岡は、既に膝を着きそうになっていた。宇那手の中はとてつもなく狭い上に、言葉を交わすだけで締め付けが強くなり、目眩がした。
泣こうが、叫ぼうが、今すぐ奥まで貫いて、滅茶苦茶に快楽を貪りたい衝動に襲われたが、一年間で築いた信頼関係と、深い愛情が、冨岡の動きを制御していた。
「悪いが、これで最後だ。止めるなら、今だ。俺の目を見て答えろ。どうしたい?」
「私⋯⋯」
宇那手は手を伸ばし、冨岡の両頬を包み込んだ。
「貴方の心⋯⋯が⋯⋯伝わって来る。⋯⋯本当に私を⋯⋯私なんかを⋯⋯」
彼女は目を閉じて、涙を次々と溢した。
「貴方が⋯⋯後悔しないなら⋯⋯。私で良いなら⋯⋯続けて⋯⋯」
「分かった」
冨岡は短く答え、一気に奥まで貫いた。
「きゃぁぁぁっ!!」
宇那手は、快楽の色を孕まない、痛みによる悲鳴を上げた。
「あ⋯⋯痛っ⋯⋯痛い!!」