第24章 結※
「嫌! 冨岡さん!! 私──」
「名前を呼べ。家族が苗字で呼び合うのもおかしい」
「義勇さんっ!! やめて!!」
冨岡は宇那手の言葉を無視した。本気では無かった。恐怖よりも、強い困惑を抱いている。自分の身体がどうなっているのか、把握出来ずにいるのだ。
「火憐、力を抜け」
言葉と同時に、指を膣壁にグイッと押し付けると、宇那手はパッと両手で口を覆い、身体を逸らせた。
呼吸の荒くなった彼女を、冨岡は布団に横たえた。
「まだ、行けるか?」
「分かりません⋯⋯。でも⋯⋯」
宇那手は自分の腹⋯⋯身体の中心に手を置いた。
「此処が⋯⋯なんというか⋯⋯むず痒くて⋯⋯。もっと⋯⋯もっと深く、欲しいと⋯⋯思ってしまう自分がいます」
「お前っ⋯⋯」
冨岡は、あわや正気を失う所だった。彼女が顔を赤らめながら、未だ震えていなければ、そのまま襲い掛かっていただろう。
「まだ、駄目だ。もう少し時間を掛けなければ、お前が苦しむ」
彼は三本の指を宇那手の秘部へ押し込んだ。流石に宇那手も違和感を覚えたのか、肩で深い呼吸を繰り返した。
「苦しいか? 今日は此処まででも──」
「苦しい!! あ⋯⋯早く⋯⋯貴方を⋯⋯受け入れたいのに⋯⋯。分かりますっ! 私の身体が、貴方を求めてるって⋯⋯。でも、こんなの初めてで⋯⋯ひっ⋯⋯熱くて⋯⋯か⋯⋯身体が⋯⋯」
「煽るな」
冨岡は、宇那手の隊服のボタンを外し、乳房に触れた。やんわり揉みしだくと、彼女はまた身体を逸らせた。
数キロを全力疾走しても息を荒げない彼女が、呼吸を乱し、冨岡に助けを求める様に手を伸ばして来た。
「⋯⋯出来ることは、全てやった。後は、挿れるだけだ。受け入れられるか?」
冨岡の問いに、宇那手はなんとか頷いた。断られても、中断できる自信は無かったので、彼は安心した。
一旦宇那手から離れ、彼は衣服を脱ぎ捨てた。