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イケメン戦国<私だけの小さな恋の話>

第6章 妹以上恋人未満〜豊臣秀吉〜


私たちは、改めて向かい合った。
「一回、俺にしてみろ」
「え!私から?」
「まぁ、俺を好きなやつだと思って、な。」
「う…」
もうっ!秀吉さんが好きな人なんだってば!
でも、私がさっさと伝えないから、こういうことになってしまったのだ。自業自得だ。
「お前、経験は?」
「え!それ、必要?」
「いや。一応、確認だ」
なんの確認なんだろう…。
秀吉さん、いつもより雰囲気がなんか色気を放っているような…。

私は秀吉さんに近づき、秀吉さんの肩に手を置いた。
ゆっくり秀吉さんの整った唇に近づけていく。
でも…でも…
で、できない!
恥ずかしくなり、秀吉さんの肩に頭を預ける。
「どうした?」
「出来ません…恥ずかしくて」
「んー、お前のやり方を見て足りない所を伝えたかったんだが」
こんなに秀吉さんがやる気とは予想外だ。

「じゃあ、俺がやるから。まずは、軽めのやつから」
そう言って、秀吉さんは私の顎を掴むと少し首を傾げた。
「鼻がぶつからないようにこうやって…」
私は、ゆっくり目を閉じる。
「…?!」
秀吉さんの動きが止まった。
「秀吉さん?」
私は薄く目を開けると、秀吉さんの頬が少し赤く見えた。
「い、いや…なんでもない。こうやって、首を傾げて…」
秀吉さんの吐息を唇が感じた後、ふわっと唇が落ちてきた。
そして、すぐに唇が離れる。
ぶわぁ〜って全身の毛が逆立つような感覚がして、私は目を開けた。
キスって…こんなに凄いものなんだ!
私は感激していた。
好きな人とキスできた悦びに満ち満ちていた。

「…まぁ。こんな感じだ」
秀吉さんは目を逸らして言った。
「他にもあるの?」
「あぁ。まあな。あとは…」
私の顔を両手で包み、顔を近づける。
「ちょっと口開けてみろ」
言われた通り、少し口を開けると、秀吉さんがさっきより深く唇を重ねてきた。
柔らかく、時々激しく、私の唇を秀吉さんが追いかけてくる。
ひよっこの私はもう限界だった。
「んっ!はぁ…秀吉さん…」
秀吉さんがハッとして唇を話した。
「あ、す、すまん。つい…」
「もう大丈夫だな。なんとなくわかったろ?」

頬が熱い。
ドキドキしているのに、何かワクワクするような…もっと欲しくなってしまう。
キスの威力を感じて、力が抜けていく感覚がした。
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