第66章 続・さようならと言えなくて〜明智光秀〜

あぁ、そうだ。
気づいていたよ。
認めよう。

俺はお前がこんなにも…


好きだったと。



認めるのが怖かった。
お前を手に入れて、失うのが怖かった。

もう何を言っても言い訳にしかならないが。


だから、俺の知らない場所で知らない者と幸せになって欲しかったのだ。

それなのに…


後悔しているのか？俺は。

自分から拒絶して、突き放しておいて。
手に入れれば良かったと。
葉月の想いも身体ごと己の物にすれば良かったと…

こんなにも自分勝手に。




あぁ、本当に。
人間は愚かだな。

気づいた時には手遅れだというのに…