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イケメン戦国<私だけの小さな恋の話>

第3章 貴方に触れたくて〜徳川家康〜



「ふぇ?」
な、何て言ったの?今。
あまりのギャップに耳を疑った。

「消毒もしてないし、おいで」
「わ、私、怪我してないよ?」
色っぽく言われて私は慌てる。

「違う、こっち」
そう言って、腕に、手に、指に唇を当てていく。

家康の流れるような所作に目が奪われる。
なんて、綺麗なんだろう。
育ちの良さはこんな所にも出るのか。

「さっき、触られてたでしょ。すごく嫌だった」
「ご、ごめん…」
家康が唇を尖らせて、上目遣いで私を見る。

か、可愛い…。
これが噂のあざと男子か!
破壊力半端ない。
なんなら、そのへんの女子よりずっと可愛い。
胸が鷲掴みになる。

「もう触らせてないでね。俺以外、絶対。わかった?」
「う、うん。わかった…」

家康のあざとさに、いつもと違う素直さに面食らっていると、私の唇をぷにっと家康が触る。



「口づけ、してい?」



な、な、な…。
どう答えれば良いの?
いいよ、とか?
そんなこと恥ずかしくて言えないし。

すると、私の顎を持ち上げて、ゆっくり顔を近づける。

「葉月…やっと、手に入れた」
そう言って優しくキスをした。



が、家康は慣れた仕草で私の着物を脱がしていく。
まるで一瞬の出来事だった。


「え?!ちょっ…ちょっと、家康?!」
「なあに?」
家康が砂糖菓子みたいに甘い声で答える。




「しよ」






「………?!!」
私は心の中で悲鳴を上げた。
全然小動物系じゃない。
私は間違ってました、秀吉さん。
秀吉さんの言う通りでした。

家康は、私が言ったことを後悔するくらい
どこまでも男性で、情熱的だった。


…本当に家康は、私の思っている以上の人だった。



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