第32章 シンデレラの魔法1
貴方side
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放課後.部室
アニータ「師匠と佐倉先輩もそう思うやろ、変やであれ」
貴・睦「…」
アニータ「…聞いてる、先輩達?」
睦子「え、う…うん」
貴「まぁね」
部活は治るまで出来ない為、マネの千代を手伝いながら話しを聞いていた
アニータ「キャプテンがあれじゃ、士気もあがらんわ」
千里「まぁ実際強かったし、辻堂。どうもしようがないんじゃないかなぁ」
太鳳「今まで通りだっつってんだし、いいじゃん」
全「!」
不満なアニータの言葉を遮るように、太鳳が話す
太鳳「あたしは大吾が案外冷静で安心したよ。うちらが打倒辻堂とか言い出すほうがヤバいよ。
あの監督に裏切られた仁科とかは腹立つだろうけど、うちらはそのおかげで女子会できてるし、むしろ監督グッジョブだしぃ~」
アニータ「た、太鳳先輩は平気なんか!あんなみじめな負け方して悔しくないんか!?」
太鳳「悔しくないね。だってアイツら……男じゃん」
貴「…」
真剣な表情で言う言葉に、私も太鳳の言葉に沈黙する
太鳳「奴等の体付きも打球もスピードも見たよね。もう男子じゃないよ、男だよ。
大吾は現実的だよ、うちらにこれ以上の要求は酷だし無理だって分かったんじゃない?」
アニータ「……っ」
太鳳「男子とタメ張れてたパーティータイムは終わったんだよ、とっくに0時の鐘は鳴ってんの。
私達のシンデレラの魔法は、もう解けてんだよ」
貴「…」
光『怜花は男女差があるから断ったんでしょ』
前に光にも言われた、野球をするにも男女の差は必ずある
故に私は、ずっと誰よりも自主練をしてきたし肩を壊さないように勉強してきた
女子が野球を、男子と張るのはいつか限界が来るかも知れない
けど、私は野球が好きだからコートに立つ
女の私がどこまでやれるか分からないけど、今は好きだから頑張る。それだけだ
だからこそ、野球への情熱がなく中途半端なままの大吾なら、、キャプテンなら
_私は、風林中野球部を辞める_