第26章 悔しさを胸に1
貴方side
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貴「…ふう」
試合終了後に行った病院にて、毎日貼り替える湿布等を貰いに来ていた
すると
仁科「!星原先輩!」
貴「……え、仁科?」
息を切らしながら名前を呼ぶ後輩の姿が
貴「何で仁科が?」
仁科「…ここなんすよ、千葉が入院してる病院。さっき見舞い来てて、そしたら佐倉先輩達も来て…星原先輩が居るからって探しに来ました」
…ここだったのか、入院場所
仁科「…あの、足の怪我は」
貴「うん、しばらくは野球は控えろと厳しく言われたから部活も見学しか行かないかな。
ごめんな、特訓はしばらく付き合えない」
仁科「良いっすよ、それより早く怪我直して復帰する事する事が大事っすよ」
貴「………仁科のくせに、マトモな事言いやがって」←
仁科「何で悪口言われるんすか!?」
貴「冗談………ありがとう」ニコ
仁科「!……いえ…//」
お礼を言うと何故か顔を赤くする仁科……何で?
貴「じゃあ私は帰るけど、仁科は千葉の所に戻る?」
仁科「……一緒に帰るっす、心配だし」
貴「…意外と心配症だな仁科は…私は大丈…っ!」
仁科「!先輩!!」
ガシっ
貴「………仁科」
仁科「…ふらふらじゃないっすか」
軽く足元がふらつき転びそうになるが、仁科が抱き止めてくれた
スッ…
貴「…?」
いきなり目の前にしゃがむ仁科に?を浮かべる
仁科「…心配でしょうがないんで、乗ってください。家まで送ります」
貴「は?!い、いや良いわ!」
仁科「…たまには、後輩に甘えて下さい」ムス
貴「………仁科のくせに…」
心配なのか頑固として譲らない後輩に折れ、ゆっくり背中に乗りおんぶ状態に
仁科(…先輩の香りがする、しかも、胸当たって……………!って何考えてんだよ俺!変態かよ!!//)
貴「…ありがとね、仁科」
仁科「!……お、俺が心配なだけですよ。気にしないで下さい」
初めて会った時とは、違う程の性格
けど実際は、意外に心配症で優しい所も仁科の本当の性格なんだろうな