第25章 病室にて
仁科side
__
千葉「な、なにぃー!?国友が、辻堂の監督になっただあ!?…………ってて…」
仁科「おお、ビックリし過ぎて傷口開いたか」
辻堂に大敗した試合の数日後、俺は千葉の見舞いに行き国友の事を話した
当たり前だが千葉も驚いている
仁科「マジで驚いたぜ。あのタコ、息子2人の学校で指導してやがった。途中でマウンド上がったけど、20-16でボロ負けだよ」
千葉「20-16?でも、16点も取ってんじゃん」
仁科「いや、ハンデ10点もらってるから、実質20-6なんだよ。
それに、俺が投げたのはほぼ後半だし相手側を20で抑えたのは先輩の存在が大きい。俺だったら、もっと点差が広がってかもしれない」
千葉「…あの人でも敵わない相手だったのか」
仁科「分かんねぇ。先輩、怪我で調子悪そうだったから」
千葉「!怪我!?」
仁科「一軍が打った打球が足に直撃したから、多分その時だと思う」
星原先輩とは、試合以来会ってなく怪我の具合がどうなのか心配していた
ガララッ
千里「お邪魔しまーす」
アニータ「よっ」
千里「生存確認!」
病室に、佐倉先輩とアニータと藤井が来た
千葉「な、お、お前らも来たのか…//」
睦子「そりゃまぁ、チームメイトの事だしお見舞いくらいわね」
アニータ「今日の練習無しになってオフになって暇やったから、しょうがなく来てやったんや」
千里「太鳳先輩達は2つ返事でパスだって、本当は私もショッピング行きたかったんだけどー」
千葉「……病人をいびりに来たのかよ」
佐倉先輩以外の2人は、嫌嫌そうに来たのが丸わかりだった
仁科「…あの、佐倉先輩」
睦子「?」
仁科「……先輩は、星原先輩の怪我の具合とか大丈夫なんすか」
睦子「ああ、怜花ね。しばらくは野球は出来ないみたいだけど、重症ではなかったって」
仁科「!本当っすか!」
睦子「うん。なんなら本人に会ってくれば?この病院でさっき会ったし」
そう言われ俺は迷わず席を立つ
仁科「千葉、俺は帰るわ。じゃあな!」
千葉「な」
急ぎ足で先輩を探しに行く
千葉「…アイツ、だいぶ変わったな」
睦子「怜花のおかげかな、多分」