第22章 揺るがない想い
貴方side
貴「…」
光「怜花?」
ガシ
光「?」
貴「……私も、あ、あ、会いたかった」
光「!」
光のユニフォームを掴みながら、顔を隠しながら心の中の思いを話す
貴「…引っ越してから、何も連絡ないし、色々あったで纏められても、納得できないし……光が何考えてんのかわからない…」
ギュ…
貴「…え」
光「ゴメンね、連絡出来なくて。リハビリを頑張るためにずっと気持ち切り替えてたから」
貴「……もう、ピッチャー出来ないの」
光「出来ない…けど、キャッチャーとして野球を続ける事が出来てる。それが一番嬉しいんだ」
抱きしめながら伝えてくれる幼なじみ
光「……ねぇ、怜花」
貴「?」
光「素朴な疑問だよ。どうして、風林中に行ったの?」
貴「へ」
真剣な表情で質問する光
光「今日の試合を見て思った。怜花は昔から、いやそれ以上に強くなっていた。
そんなに強いのに、風林中に居る理由は何?」
貴「理由……私は野球が出来れば良いからさ。それに、仁科の特訓も見なきゃ行けないし風林中からは離れられない」
光「………誰、仁科って……男?」
貴「え、う、うん」
私が答えると、何か暗いオーラが見える
光(……2年離れただけで、僕以外の男が近くに居るなんて………苛ついてしょうがない)
貴「…?光…」
チュ
貴「………………!?な、な、は、え!//」
光「好きだよ、怜花。ずっと昔から」
いきなり頬にキスをされた
貴「は、す、好きって」
光「勿論、1人の女の子として」
貴「??!」
顔を近づけられ頬を掴まれ、コツン…と私のオデコに自分のオデコを合わせてくる
貴「………//」
光「…顔、赤いよ」
貴「〜〜〜っ、こういうトコ昔から意地悪!//」
光「だって、可愛いし」ニコ
そう告げる幼なじみは、ニコニコ笑う
こういう事に疎い私をいじるのが好きなのか、たまに意地悪で歪む感じの性格になる幼なじみ
貴「っ」
光「……返事はいつでも大丈夫だから。
僕が怜花を好きな気持ちは、昔も今も、これからも揺るがないから」
迷いのない表情で伝えられ、今の私は頷く事しか出来なかった