第17章 再会2
貴方side
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貴「…」
………ピッチャーが、出来なくなった……
何で、そんな大事な事連絡してくれなかったんだろ
母親と群馬に引っ越して以来、光とは会えて居なかった
連絡もなかったし、てっきりリハビリが成功してピッチャーをやってるとが思ったけど……まさかキャッチャーなんて
貴「…」
光「…怜花、打たせないよ」
貴「!」
真里男と話して戻ってきた光は、小さくそう呟いた
何だ、雰囲気が、前と全く違う
☆☆
審判「プレイ!」
真里男「…っ」
★回想★
真里男「え、何だって?」
光「マリオボールだか何だか知らないけど、その変化球は要らない。ストレートだけを投げろ」
真里男「はぁ!?井上じゃ取れないから、この回ストレートばっか打たれてるんだぞ?!A組のキャッチャーのアンタなら取れんだろ!」
光「お前が崩れたのは井上のせいだって言うのか?崩れたのはお前自身のせいだろう」
真里男「っ!」
光「俺達キャッチャーは、お前の子守じゃないんだ。甘えるな」
☆☆
パアアン!
審判「フォール!」
真里男(何だコイツっ、こんな酷いキャッチャーがA組かよ!?偉そうに言ってるけど、マリオボールを取る自信がないだけだろ。ふざけやがって……恥かかせて、やるぜっ!!)
ブンッ!
井上「マリオボールだ!」
光「…」
パアアン!!
審判「ストライーク!」
真里男「!?……え、と、取った…!?」
光「…タイム」
審判「タイム!」
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光side
真里男(!あ、お、ヤベ、ヤバい、殺されるー!!)
光「良い変化球だ」
真里男「え…」
光「ホームのブレもないし、あの球筋なら簡単に打たれる事はないだろうね。
それに、先輩キャッチャーの言いなりにならない根性の悪さもピッチャー向きだ」
真里男「うぐっ」
光「でも、そんな変化球に今から頼るようじゃ先は知れてるね。お前の一番の武器は、後にも先にもスピンの聞いた真っ直ぐだろ」