第11章 嵐の予感1
貴方side
ベンチ内
貴「…」
睦子「…なんか、エグい曲がり方しなかった?」
大吾「うん」
貴方「…なんかフォークみたく落ちて、スライダーみたいに斜めに沈んだ感じ(…考えられるのは、アイツが自ら完成させたオリジナルの変化球)」
大吾「…ちょっとヤバイね。あのピッチャーからだとあまり点は取れないかもしれない、しっかり守っていこう」
☆☆
3回裏
……辻堂は強豪だしな、あのくらいのピッチャーが居てもおかしくはない
私は、私のプレーをするだけだ
真里男「…」
コーチ(…あの真里男が、珍しく真剣に試合を見てる。いや、正しくは星原君をか)
☆☆
貴「っ!」
パアアン!!
審判「ストライーク!バッターアウト!」
コールド勝ちまで、あと5人
真里男(…速え、女子であんな速え奴見た事ねぇ)
『8番ショート、萩原君』
コーチ「っこんな相手に何をしている貴様ら!次の回で6点取らないとコールド負けなんだぞ!!」
井上(アンタがハンデ与えすぎなんだよ)呆
貴「っ!」
辻堂「っ!」
カンッ
貴「ライト!!」
パシッ
審判「アウト!」
貴「ナイス!仁科!!」
『9番ピッチャー、国友君』
真里男「どーも、さーせん」
大吾「!?」
いきなり頭を下げながら謝る真里男
真里男「こんなしっかり出来るチームに10点もハンデ付けるとか、知らなかったといえうちのコーチが失礼致しました」
大吾「い、いえ」
………見た目に反して、礼儀ただしいな←失礼
真里男「でもま。こんなに女子がいちゃそう思っても無理ないか、問題は…そんなチームに良いようにやられてる"控え"の1年生中心の、俺達B組なんすけどね」
大吾「……え(控え…B組……まさか、レギュラーじゃない!?)」
貴「っ!」
真里男「っ!」
カンッ!
アニータ「ありゃ!?」
真里男「おらぁ!続けよ雑魚共!!」