第2章 壊れる音【土方裏夢】
の右手を取った土方は、そのまま自分のものへと促した。
「握って擦ってれば、その内それなりになるから」
「えっ、あのっ」
「何だ、触ったことないのか?」
真っ赤な顔でこくこくと頷くに苦笑する。うぶな反応が愛らしい。
「最初だけ手伝ってやる。それにしても、お前の初めてが俺ばっかりになっていくな」
「っ!」
「ほら、手ぇ開け。で、軽く握って動かしてみろ」
陰茎を握ったの手に自分の手を軽く重ねて動かすと、期待するようにピクリと跳ねた。
「感じてるだけだからそのまま続けて大丈夫だ。っ、暫くそうしてたら先っぽから出てくるだろ。それを指先に絡めて、塗りつけるみたいに擦るんだ」
耳元で囁かれる土方の指示を聞きながら、は噛みしめた奥歯に力を入れる。ただ触っているだけなのに、秘裂から愛液が漏れ垂れていた。土方に気付かれないように座る場所を少しずらし、中をぎゅっと締める。
気付かれたらどうしようと思うあまり、緊張した体が震えて呼吸が浅くなった。
「どうした?」
「ひあっ、んっ、何でも、ありません」
「何でもない、か。成程な」
「え、いやっ、ああぁっ!」
空いた方の手が濡れそぼった秘裂に這わされ、は思わず喘ぎ声をあげる。
「ぐしょぐしょだな。何だ、触ってるだけで感じたのか?」
「んっ、うっ、ごめんなさ…あっ」
「ふっ。何で謝るんだよ。ほら、手ぇ止まってんぞ」
「~~っ、あぁっ、まっ――!」
夢中で性器を弄り合い、快感を高めていく。浴室に響く二人の吐息が、水音が、脳と聴覚を刺激した。
「そろそろ入れるぞ。、跨れ。手は俺の肩に置いていいから」
「あぅ、はい…んっ」
座っている土方に跨ったは、秘裂に何度か土方のものを擦り付けるとゆっくり腰を落とす。
肩を掴んだ手に力が入り、表情が歪む。挿入されたそれは、何の抵抗もなく押し進み、奥を突いた。
痺れるような快感に、は殆ど無意識に土方に口づけて舌を絡める。
「あ、ん、んんっ、んくっ」
唾液を飲み込みながら必死で口づけを続けた。蕩けてしまった脳内が、「もっと」とを追い立てる。
「あ、ふうっ、好き、好きっ……」
現実が曖昧になり、舌の粘膜を擦りつけながら体を密着させた。