第9章 雨のち溺愛 R18
対して私は、余裕のない彼を余裕を演じながらもそう分析していた。
胸をまさぐる手と口が止まらない。
なんて野蛮で下品で愛おしいのだろうか。
いい加減、下も触って欲しい。
彼の手を下腹部に誘導する。
手だけではなく、彼は体ごと移動し、
蜜壷に誘われるように
舌をそっと伸ばした。
「んっ...ふ...ここに...入れるんですね.
..っ」
うっとりしたような声で、
お昼食べたソフトクリームのように
溢れ出る蜜をこぼさぬよう丹念に舐め上げる。
優しく指の腹で突起を撫でた。
『あっ...ね、...んぁ...幻太郎のも...』
その言葉で名残惜しそうにソコから口を離すも、これからされることに高ぶってる表情は隠せていない。
そして、仰向けになりその時が来るのを今か今かと待っている様子は
とても刺激的だ。
彼の足の間に体を滑らせ、
ソコに口付けを落とす。
ピクっと跳ねる腰に
ニヤつきそうになりながらも、
舌を這わせ、口で舐(ねぶ)る。
「あ...っ...く...っう...」
リズミカルに手と共に動かせば
もっともっとと腰を揺らし喉に押し付けてくる。
無意識に求めている彼に答えるように
奥まで加え込、先っぽに引き上げる。
それを繰り返していく度に
艶やかな声が零れていく。
『ねぇ...このままお口でイきたい?』
パッと口を離すと、
快楽で潤んだ目がこちらに向けられ
え?なんで止めたの?と言わんばかりに
口が半開きになっていた。
「っ..いじわる..しないでください...」
『なら...お・ね・だ・り。できるでしょ?』
とんでもなくサディストだと思うかもしれない。
でも、仕方がないではないか。
彼が自分をそうさせた。
「最後まで...したいです..貴女と共に果てたい..。」
ゾクッと震えた体は歓喜によるものだとすぐにわかった。
いじわるするのも悪くない。
『じゃぁ、上に来て?』
頷き、ぎこちなく覆い被さる彼は
ひどく色っぽい。
熱にうかされてるのが目に見えてわかる。
攻めるなら、自分が上でもよかった。
でも、必死に、焦ったように、固執的に。
私を求めすぎて、野性的になる彼を見てみたかったのだ。