第9章 雨のち溺愛 R18
ゆっくりと入ってくるグロテスクなそれ。
すぐにでも達してしまいそうなのか、
歯を食いばる彼は
私が見たかった雄の顔。
「っう...く...っ..ぁ」
奥にまで入ったところで
ふぅっと耐えきったかのように息を吐く。
『私のこと、好き?』
「...いいえ。愛しています。狂おしい程に。」
唐突のことで面食らった顔をしていたが、
それでも望む答えをくれたことに嬉しさを感じる。
『なら、狂ったように愛して。』
それを聞いた彼は
タガが外れたかのように
文字通り、狂ったように腰を打ち付ける。
『あっ..!!んっぁ!...はげし..っ..』
「はぁ...っあ..!..すみま..せん..ッ!..止まらなくて...っ..気持ちよくて...ぁあ..っ..」
快感に瞑っていた目をうっすらと開ける。
あぁ...そうだ。この顔が見たかったのだ。
好きが度を越して、胸が熱くて、辛くて、苦しくて、切なくて、甘い。
そんな顔が見たかったのだ。
そう、ぼんやりと思いながら、
絶頂を共に向かえた。
日常じゃない日常に戻るまで、
あと少し。