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雨のち恋

第9章 雨のち溺愛 R18


さっきまでの悲しい雰囲気は何だったのか。
押し倒されている状況に
改めて幻太郎の顔は真っ赤だ。
耳までそれはそれはもう
真っ赤っか。
それでもこの瞬間を逃さないと
自分の唇を相手の唇にそっとあてる。
遠慮がちに差し込んでくる舌ですら愛おしくて、
自分もまた、舌で歓迎し絡める。

所謂ディープキスをしただけだと言うのに、
幻太郎のそこは既に主張を始め、
内ももに硬さと熱が伝わる。
無意識なのか、腰をゆるゆると揺らし擦り付ける彼に
どうしようもないくらい欲情してしまう。
唇はそのままに
どちらからともなく、寝巻きである浴衣を脱ぎ捨てていく。
露わになった乳房を触ってもらうべく、
彼の手をとり、あてる。
添えるだけだった彼の手が
感触を確かめるように揉みしだく。

「はぁ...っ..」

どちらか。はたまた2人からか漏れ出た吐息は興奮していることがわかった。

唇を離して、熱を含んだ目でお互いを見る。
ぎゅっと抱きしめられたかと思ったら、
いつの間にやら自分の視界が変わり、
幻太郎の背景が布団ではなく天井に変わっていた。
先程まで照れて真っ赤になっていた彼は
同じ赤でも熱に浮かされてるようだった。
本能が命じるままに胸のてっぺんを口に含んだ。

『あ..っ..ん...』

もっと、もっと、もっと貴女が欲しい。

吐息混じり、熱っぽい瞳で
そう囁く彼は
いつものように声色を変え、嘘をつき、
相手の表情を楽しむなんて余裕は微塵もなかった。

夜の帳がおりると、男はみな狼。
そうは言っても、こんなにも美しい人が
こんな乱れ方をするなんて
想像もしてなかった。
こんな彼を知っているのは私だけ。

彼も私も狂っている。
ギャンブルを題材としたアニメで
たしかこんな台詞があった。
【ギャンブルは狂っているほど面白い】
少し、言葉を借りるならば
【セックスは狂っているほど面白い】

それこそ、マニアックであればあるほど、
他の世界のように見えて、なんだか人生がより楽しく、得した気分になる。
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