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雨のち恋

第3章 曇のち急展開


元々一人旅が好きだった私は
荷物をまとめるのは苦ではなかった。
もし、足りないものがあればすぐに取りに来れる距離やし、
っていうか、車で5分10分の旅館に泊まりってなんや変な気分やなー。と思いながら
テキパキと荷物をまとめ、すぐにコンビニ前に向かった。

『お待たせしました!って、あれ?幻太郎さんだけですか?』

まだコンビニの中で2人は買い物中なのだろうかと首を傾げた。

「乱数と帝統はそこの居酒屋に飲みに行きました。」

『あ、そうなんですね。では、行きますか?』

「いや、何時に帰るか分からない故、先に帰っててくれと。
タクシーでも拾って帰ってくるそうですよ。」

『そ、そうなんですね。』

とてつもなく自由な人達だ。いや、もしかしたらワザと?
それよりもどうしよう。

「ルカさん。ドライブでもしませんか?」

『ドライブですか?』

「紹介した通り小生は作家をしておりまして、ちょっとしたことでも作品のいい刺激になります。
お付き合いしていただけたら、大変嬉しいのですが。
もちろん、お仕事終わりなのでお疲れでなければ、ですが。」

『いえ、全然...全然疲れてないですよ。』

疲れなんて飛んで行った。
それはそれはもう、はるか向こうに飛んで行った。

「では、行きましょうか。」

そう言って再び車に乗り込んだ。



少しだけ静かになった車内。
早く動き出して欲しい。
じゃないと、
鼓動が聞こえてしまいそうな
そんな気がした。
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