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雨のち恋

第3章 曇のち急展開


「ねぇ!ルカちゃん!明日ってお仕事?」

かれこれ閉店時間になった。バタバタと女の子たちが片付けをしはじめ、
例外ではない私も片付けを始めていると、
乱数さんがそう聞いてきた。

『いえ、三連休です。私、あのお店辞めるんで、有給消化しないとで。』

「えー!やめちゃうのー!?ということは、3日間は暇!?なら遊びに行こうよ!いいよね?!」

「こらこら、乱数。彼女にも予定があるやも知れません。そんな強引に決めてはいけませんよ。」

『いや、予定はないんですが..その、宜しいんですか?
せっかくの旅行に私がご一緒してしまって。』

「貴女さえ良ければ、気分転換にもなるでしょうし、是非。」

「美味いとこ、他にも知ってんのか!?」

先程までウジウジ悩んでいたのが、嘘みたいに楽しくなってきた。
この3人は色とりどりな
その性格で周りを明るくすることが出来る。
そんな才能に溢れた人だなと。
微笑みながら、ではご一緒します。と伝え、片付けを終え閉店作業も終える。

家まで送ってくれると言うので、
ありがたく車に乗せてもらう。
自宅前にあるコンビニに到着すると、

「ついでにコンビニで色々買っちゃうから、ルカちゃんは三泊分のお着替え持っておいでー!」


『あ、はい。...って..え??』


いきなり泊まんの??

『え?あ、あの、お泊まり、ですか?』

「えー!だって起きてー、待ち合わせしてー、ってするより良くない?
それにー!」

可愛らしく唇を尖らせて言った後、
コソッと耳元で

「げんたろーのこと、気になるんでしょ??」

なっ!と声を上げ目を見開けば、
とりあえず、一気に熱が集まった頬を冷ますように手で仰ぐ。

「なにか良からぬことでも言われたのですか?」

『いやいやいや!え、えっと、わ、わかりました!では、15分だけ待っててください!』

じゃ、後でとピュー!っと音がなる勢いで駆け抜け家に入る。


すでに賽は投げられてたみたいだ。


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