第5章 狂熱エクスタシー!【イデア】
ドアを開けた瞬間…真っ暗な部屋に、下からスマホのライトを照らしたイデアがいたのだ。
こっちを見てニヤリと気持ち悪い笑みを浮かべながら…。
「フヒヒッ…ホラゲやるなら雰囲気作りからやんなきゃ意味ないっしょ…??」
「それでも!!それでもこんなの酷すぎますッ!!」
「拙者、このために寮生に夜は出歩かないように言って、廊下の照明をすこーしだけ落としておいたんでござる…デュフフフフ♡」
「それもイデアさんの仕業だったんですか!来る時めちゃくちゃ怖かったんですよ!?」
ポカポカと肩を叩きながら半泣きになるに、イデアは満足していた。
いつも朗らかに笑うの恐怖で引きつる顔を見られるのは、この時くらいしかないだろう。
なんだか"特別"になれたような気がして、嬉しかったのだ。
「ヒヒッ…さ、始めますかな。」
「……っ、今までのが怖すぎてゲームの方が怖くないかもしれないですね」
「…っぎゃあああああああああッ!!!いるっっ!!そっちそっちそっちー!!イデアさん逃げて!!!!」
「いやいや逃げたら先進めないって!!…ちょっ監督生氏落ち着いて??」
右肘に捕まりながらガクガク震えている監督生氏…
はぁ♡可愛い♡
笑った顔も可愛いけどこういう顔もたまりませんなァ…
…それにしても監督生氏叫びすぎなのでは??
めっちゃ可愛いから全然アリなんだけど。
それになんかすごい距離が近くて心臓口から飛び出そうなんだけど、拙者生きていられるのこれ??
「かか、監督生氏…っ、ち、近い…///」
「っぇ…/// す、すみませんッ!!つい…////」
え。
何その反応。可愛いかよ。
涙目+赤面=最高…
…僕さっきから語彙力なくなってない?可愛いしか言ってない。
というかそろそろ色んな意味で我慢の限界なんだけど…
そう思った刹那、監督生氏の腕が僕の腕にすっと絡んできた。
「…エッ!?////」
「…あ、あの…っ//// ちょっとだけ…このまま…///」
やばい。
…切実に、襲ってしまいそうだ。