第4章 初恋ファシネーション!【ジェイド】
「…ほう。貴方はこの状況で、僕にフロイドのことを聞くんですね。」
「ぇ…ジェイド先輩…?」
周りの空気がしん…と冷たくなる。
「さん、貴方は罪な人だ」
部屋の隅に追いやられ、彼は私の顔の横に手をつく。
…ギラギラと光る、いつもと違う雰囲気の先輩の瞳に少しだけ怖気付いてしまった。
「どうして…どうして、僕では駄目なのです」
私を見つめる先輩の表情は、すごく寂しそうだった。
「…じぇ…いど、先輩」
愛しい声で僕の名前を呼ぶさん。
「貴方は、本当にフロイドが好きなんですか…?僕だって同じ顔をしている、僕だって…」
「____先輩、私のこと…好きなんですか??」
____嗚呼、そうですよ。
「…すきです、だいすきです。貴方が毎日誰のことを考え、誰のことを想い、誰の事で悩んでいるのか___全て知りたい。不安になるんです。」
白く柔い頬に手を添え、無理やり上を向かせる。
逸らそうとした目線は強制的に合わされ、お互いの視線が絡んだ。
「…貴方は、誰のことが好きなんですか…」
「ちょ…ジェイド先輩っ、まさか___!!」
僕は彼女の頬を握る手に少しだけ力を込めて、放った。
「ショック・ザ・ハート」
「_____ジェイド先輩がすきです」
ユニーク魔法によってさんの口から溢れ出た"本音"は、僕の予想と違うものだった。