第2章 争奪ヒロイン!【リドル】
放課後、何故かエースとデュースも一緒に材料を集めてくれるとの事なので、みんなで学園内を回っていた。
「あっ、寮長!」
「エースとデュースに……?こんな所で何をしているんだい?」
「聞いてくださいよ!今日の授業でが…「いいからいいから!!」…ちぇ~」
リドル先輩にはどうしても私の成績不良を知られるわけにはいかない。
___だって彼は、私のとっても大好きな恋人だから。
「君たち、最近随分と仲がいいようだね。」
「同じ授業になる事が多いんすよね~」
「…っ、」
少しだけ__少しだけ彼から冷たい視線を送られた気がした。
私たちの関係は周りには絶対秘密だから、学園で会っても会話することはほとんどない。
だけど私の用事がない放課後は、2人でお茶したりトランプをしたりして遊んでいた。
用事というのはもちろん補習のことなのだが、そんなの先輩に知られたら1発で振られてしまうだろう。
上手い具合に隠してはいるけど、バレるのも時間の問題かな…?
「……」
「……」
現に今もリドル先輩はこっちを不満気な眼で見つめている……
「、少しいいかな。」
「へ…?あ、今日は用事が…「君たちには申し訳ないけど、を少しだけ借りるよ。」…ちょっとリドル先輩っ!?」
彼は私の腕を掴み、ぐいぐいと強引に引いて歩く。
「どこに行くんですか…?」
「……」
やばい、めっちゃ怒ってる…
でもなんで急に機嫌が悪くなったんだろう?
無い頭をフル回転させて考えてみるも、見事に何も浮かばない。
__今はリドル先輩に身を任せているしかなさそうだ。