第1章 あなたと【スティーブン】
「クレアっ!!」
スティーブンが叫ぶ声が聞こえた。
スティーブンは倒れているクレアの肩を
そっと抱いた。
「クレアっ!どうして、君はっ、こんなっ。」
スティーブンは痛々しいクレアをみて
顔を歪めた。
クレアはかすかな意識の中、
「スティーブン…。」と呼んだ。
そして、助けてくれた彼に
「よかった…っ、ありがとう…。」
と言って意識が途切れた。
そしてクレアの意識が戻った時
身体中に包帯が巻かれていた。
「(い、生きてる…!でも身体中痛い…!
無理…!こんなの無理ーー!)」
と生きていることはよかったが、
まだ痛む身体に涙した。
しばらくして、人が入ってきて、
カーテンの前で「入るよ。」と声をかけ
クレアの寝ているベッドのカーテンに入ってきた。
「目が覚めたか」
とスティーブンは静かな声で、
ベットの近くにある椅子に腰掛けた。
「スティーブン…さん…。」
スティーブンはクレアが怪我をしていない
顔の部分に手を添えた。
クレアは言いたいことはたくさんあったが、
何から言えばいいかわからず、
黙っていた。
スティーブンが口を開いた。
「言いたいことは山ほどあるが…
とりあえず、君が生きていてよかったよ。
…思いっきり説教をしたいところだが、
今日は流石にやめておこう。」
スティーブンは、
痛みで動けずに寝ていたクレアの
おでこにそっと口付けをした。
「クラウスたちを呼んでくる。」
と言って、スティーブンは席を立った。
残された、クレアは
「…どういうと?」と呆気に取られた。