• テキストサイズ

【血界戦線】中編

第1章 あなたと【スティーブン】


「え…ココアだ。」
クレアは、コーヒーを淹れてくれると
思っていたので、驚いた。
コーヒーも飲めないというわけはなかった。

「ん?君は、いつもそれを飲んでいるだろう?
違うのかい?」
スティーブンは不思議そうに問いかけた。

「いえ…違いませんけど。」
クレアは、スティーブンがいつも自分が
何を飲んでいるか知っていることが
意外だったため、驚いた。

続けてスティーブンはクレアに問いかけた。

「ずっと気になっていたことがあったんだ…。

どうして君は、僕にだけ敬語なんだ?
…ギルベルトさんにさえ、
気軽に話しかけてるのに。」

確かにその通りかもしれない、とクレアは思った。
ザップやレオとは、
今日みたいに気軽に話すし、
ギルベルトにも

「ギルベルトさんー疲れたよー、
いつものココア淹れてよ〜。」

と気軽に話していた。
ギルベルトも「おやおや」といつも柔かに
言うことを聞いてくれる。

彼は、クラウスの専属執事だが、
もの優しい雰囲気が
馴染みやすいのかもしれない。


「いや、そのっ、なんていうか、
スティーブンさん、ライブラの副官ですし、
ちゃんとしなきゃって思って…。」
クレアは、好きな人だから緊張するんです、
なんて言えるわけがないと思った。

「だが、クラウスはリーダーだろう?」

「うっ、クラウスは、遠縁で、幼いとき、
少しだけですが、遊んでもらったことがあるので…。
その名残って感じですね。」

そのことは嘘ではなかった。
実際にライブラで過ごすようになってからも、
クラウスは、兄のように優しい人だった。
…見た目と戦ってるときは怖いけど。

「ふーん。」
スティーブンは少しだけ不服そうにし、
飲んでいたカップを置いた。

クレアが持っていたカップをそっと取り上げて
「えっ」と声を出したクレアを無視し、
クレアをソファにそっと押し倒した。
/ 21ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp