第1章 あなたと【スティーブン】
スティーブンは、最初クレアのことを
信用に値するか、ずっと調べていたことを告げた。
そのことで、報告していない
クレアのデータにたどり着いたこともわかった。
クレアも大きな組織に居る以上、
誰かに疑われることに覚悟はしていたので、
少し驚いたが、さほどの嫌悪感はなかった。
スティーブンほどの慎重な男であれば、
意外でもなんでもなかった。
「…っ、僕は、君が欲しくなったんだ。」
スティーブンは声を絞り出すかのように
クレアに告げた。
クレアは突然なことで呆然とした。
「えっ、あのっ、それって、
…私の技術のことですか?」
「違う!君自身だ…!君が心が…
心からの笑顔が欲しかったんだ。
…僕は君が好きなんだ。」
クレアは心臓の音が鳴り止まなかった。
スティーブンがそんなことを考えてるとは
思いもしなかったからだ。
クレアの目から涙が溢れた。
スティーブンは「え!?」という顔をした。
「あ、あのっ、ごめんなさいっ、
これはそのっ、嬉しくて…私もスティーブンさんが
ずっと好きだったから…!」
スティーブンはすぐさま、クレアを抱き締めた。
クレアは、すぐ近くに居て、
ドクドクと音を立てるスティーブンの心臓に
また自身の心臓も速くなった。
スティーブンは「よかった…。」と
クレアをギュッと抱きしめた。
そうしてスティーブンは
クレアに深い口付けをした。