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【血界戦線】中編

第1章 あなたと【スティーブン】


僕は、ライブラのためなら、
女に色目を使い、抱くことなど何も感じなかった。

今の僕に最も重要なことはライブラであり、
女だの恋愛だの、どうでもいいことだった。

ライブラの一人である、ザップが、
自ら女沙汰に巻き込まれているのが
理解できなかった。

話はクレアのことに戻るが、
彼女は僕にだけ他人行儀であった。

彼女の事情や、当時の行動を誰よりも
よく知る僕にとっては、少し気に入らなかった。

僕が彼女に関心があるのは、あくまで、
彼女が信用に値する人間かどうか
監視が目的だった。色恋などあり得ない。

しかし、時は流れ、
僕は長く、深くクレアのこと知りすぎてしまった。
彼女が誰よりも優しく、
愛らしい存在だったということを。

クラウスたちに笑いかける、
彼女が、僕も欲しいと思うようになった。
最初はこんなのは僕じゃないと、頭痛がした。

それでも、僕は、
ほとんどのことは何でもこなせると
思っていたこの僕が、
彼女の笑顔を手に入れるすべが
わからなかった。
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