第7章 夢
汗がポツリと俺の頬に落ちた。
俺は、ぎゅっとつぶっていた目をあけ、俺を組敷くあなたを見上げた。
「……大丈夫か」
苦笑いするあなたは、そう呟いた。
久しぶりに繋ぐ身体。
ゆっくり時間をかけ、開かされ、体の奥の奥に穿たれたそれは、燃えるように熱くて。
あなたが姿を消したあの日から、凍りついていた胸の中の想いが、俺をいっぱいにする。
「だい……じょうぶ」
カラカラの喉から押し出された声は、情けないほどに震えてた。
「……うそ。泣いてる」
目元にそっとキスされたから、首をふり、無理やり笑ってみせた。
身体への負担なんて……なんてことない。
でも……と、あなたが困ったように首をかしげるから、俺は、首をふり続ける。
「……大丈夫」
「…………」
「俺は、大丈夫だから」
そんな優しさはいらない。
「……もっと……早く」
俺は、足をあなたの身体にまきつけて、懇願した。
あなたを感じたい。
離れてた時間の分だけ、いや、それ以上に。
「……愛して……」
俺の声は、あなたの唇に吸いとられ、俺は、シーツに深く沈められた。