*Un moment heureux*(R-18)
第3章 団欒
一二三『だーめ!さっき先生が言ってたっしょ?妻を養うために旦那が頑張るんだって。だから将来、名無し子が働かなくてもいいように……』
名無し子「いつ……貴方達が戻ってしまうか……分からないじゃないですか……。」
一二三『…………確かに……そうだな。』
名無し子「ここに……3人がいて欲しいそう思う……けど………それはダメなんです。あなた達はあっちの世界で…………世界を変える目標の為に突き進まなきゃ……。」
最初彼らが来てくれた時は嬉しくて仕方がなかった。
けど今現実的な話をされた時に、色々と考えが浮かんでくる。
この先このまま彼らがずっとここにいてくれる訳では無い。
突然あっちの世界に戻ってしまうかもしれない。
……そうなった時にどうするの。
……………………どうするの?
寂雷『……名無し子。』
ふわりと優しく抱きしめられる。
バックハグというやつだ。
名無し子「くぁwせdrftgyふじこlp」
寂雷『…………こちらの世界に来た理由、それは私達がお互いに思い合っているからだと思うんだ。それは奇跡なんだよ。お互いに思い合っているからこそ、神は私を寄り添わせてくれた。だから引き離すわけがない。』
そんなの分からないじゃない。
名無し子「……つまり祈るだけ。」
一二三『たとえあちらに戻されたとしても俺っち達は必ず戻る方法を探す!必ず!』
独歩『……俺達がどれだけ名無し子の事を思っていると思うんだ!』
名無し子「……うぅ。」
寂雷『今はこの時間を楽しもう……名無し子。』
ふわりと微笑む先生。いつか別れが来るかもしれない。そんな事に気がつかなければよかった。
一二三『あ。時間じゃね?名無し子!』
名無し子「やっば!!行かなきゃ!!」
急いで玄関まで走ったところで引き止められる。
一二三『名無し子っち!弁当!』
名無し子「あぁ、すみません!……じゃあ行ってきます!」
独歩『行ってらっしゃい。気を付けるんだぞ。』
寂雷『行ってらっしゃい。頑張ってね。』
一二三『行ってらー!』
3人にお見送りしてもらい仕事へと向かう。