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私の世界

第1章 ここは私の世界じゃない




「あの、毎日向かってきて…それで、どうしたんですか?」
「なんかね、ある日キャプテンが俺の仲間になれって勧誘して…」
「はい…」
「朱里が、悪い事はしたくないから海賊は無理って断って…」
「…はい」
「海に出る時無理矢理連れてきた」
「それ誘拐っていうの知ってます?」


一体そんな関係で何がどうなったらあんなにも心配してもらえる関係になるというのか…。そんな事を思っているのが見て分かったのか、ベポは苦笑いをしながら答える。


「でもね、俺ね…朱里から相談されてたんだ…女の子らしくなったら、ローは喧嘩をせずに自分を好きになってくれるかなって…」
「え、いきなりの恋バナですか」
「なんかね、朱里がその時言ってたのは…喧嘩もするけど、たまに普通に話をする時に優しいし、女だからって見てないのに気付いて好きになったんだって。ペンギンとシャチの事は女のくせにって言うから大っ嫌いって言ってたけど」


確かに、聞いてる限りでは最初の喧嘩の理由はペンギンとシャチの為である。その後は負けたのが悔しくてであり、女に負けたからという理由ではなさそうだった。そして、あんなにも優しく接する事の出来る人間なら…そりゃあ好きになるかもしれない。そう思いながらも、そこから何故誘拐騒ぎになるのかは理解出来ない朱里だった。


「…ローさんは、何故連れて行こうとしたんですか?」
「キャプテンはね、無自覚。いつからか好きだったみたいだけど…無理矢理連れて行ってからの朱里との喧嘩で自覚したんだ」
「そうですか…」


そこまで聞いて、朱里は流石に察していた。そこから何かしらの出来事があり…多分、ローと彼らの知っている朱里は付き合っていたのだろう。でなければ、あんなにも距離が近くて心配してこないだろう。


「…なんだかんだで、皆と仲良くなったんですね」
「今でもペンギンとシャチとはよく喧嘩してるよ」
「………予想、出来ます」


女のくせに、とか女なのに、と聞くと今でもイラッとする朱里。女の子らしくいた方が良いとの友人からのアドバイスが無ければ今でも締め上げたりしていると思う。彼等の知っている朱里と、私の違いは何なのかと…朱里は考えた。

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