第4章 変わった世界
それから1時間もしない内に、ハートの海賊団はリヴァース・マウンテンを超えた。この先はログポースの指針から目的地に着く為に航海をしなければならない。
「おぉおお!嵐に雪に夏の日差しや陽気な天気!何この楽しい天気!」
「こんなにコロコロ変わる天気が楽しいのなんかお前ぐらいだよ!」
「酔う、流石に酔う…!」
「指針が、すぐに…反対向いちゃう…」
「そんだけ元気があるなら舵を取れ!」
「はいはーい」
グランドラインの目まぐるしい気候は流石に身にこたえる面々に反して、朱里は1人その目まぐるしい気候を楽しんでいた。寒くなったり暑くなったりは大変だが、それもまた楽しみになっている。
ローから指示を出され、朱里は甲板から離れていく。そして少し間を置いてペンギンが叫ぶ。
「あ!!」
「う…なんだよ、ペンギン…」
「うるせぇぞ」
「何か見えた?」
「あいつ、舵の取り方知ってんの!?」
「…俺は教えてないよ?」
「俺も…」
「ベポ!早く朱里を止めに行け!!」
「あいあいキャプテン!!」
料理以外はガサツさが目立ち、頭が良くない朱里に教えてもいない舵を取らせるなんてこのグランドラインでは死にに行くようなもの。駆け付けたベポが見たのは、舵をもぎ取ろうとする朱里だった。
「だって!舵を取れって!」
「分かんねぇなら頼むからそう言ってくれ!」
ローの悲痛な叫びも、本気で分かっていない人間には通じずその後の朱里は久々に不機嫌な顔を晒していた。そして、後一歩遅ければ悲惨な目に合っていたのかとペンギンとシャチは顔を見合わせた。ベポはというとログポースを見て地図を見て舵を取ってと忙しかった。
「前の朱里なら舵取れてたからうっかりしてたな…」
「そういや、今の朱里は航海に関しても…俺達との組手ならともかく、他の海賊と対峙した事もねぇんだよな…」
「まぁ、朱里の強さなら…ちょっとやそっとじゃ負けないだろうけど…」
バタバタとベポが慌ただしい中、朱里は1人拗ねているのでローとペンギンとシャチが話をする。そして、今の朱里でいると大変な事もあるというのを実感した。
「あー…とりあえず、キャプテン…クルー増やしましょ」
「…そうだな。次から島で積極的に探すか…」