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私の世界

第3章 新しい日々




恐る恐る、だけどもしっかりと朱里の目を見つめてベポは言う。


「あのね…俺、どう解決したら良いかも分かんないし…さっき日記見たばかりで朱里が今どういう気持ちか全部分かった訳じゃないけど…出会ったのは先とか後とか関係ないし、時間も関係ないよ…朱里が、俺達との記憶無くなっちゃうの、悲しいな」


ベポが喋り終えると、次は自分の番だと言わんばかりにシャチが朱里の前に立つ。


「あー、俺はさ…何か、気の利いた事とか言える訳じゃないけど…俺らと数年間過ごした記憶ないのに、この2週間俺らと笑って過ごしたのは今ここにいる朱里なんだろ?じゃあさ…今ここにいる朱里も、大切な仲間だろ?」


照れ臭そうに笑ってそう言うと、ローの肩を叩いてシャチが部屋を出ていく。ペンギンとベポもその後を追って部屋を出ていき、部屋にはローと朱里だけになった。


「…朱里」
「っ…い、嫌!近寄らないで!…嫌だ…これ以上…」


『私への言葉を言わないで』


言おうとした言葉はローの唇で塞がれた。抵抗しようとする朱里の力は本気になったローによって無理矢理抑えられた。朱里も本気だった。殴ろうとして蹴ろうとして、それも全て抑えられた。


「っ、ふ…やだ、これ以上、思い出…作らないで!忘れたくない!忘れたくない…!!」
「忘れさせねぇ!絶対!…お前の記憶に残してやる」


真剣な眼差しに、朱里は諦めた。この想いはこの世界の朱里にではなく自分に向けられたもの。好きという感情は、この世界の朱里が繋げてくれたもの。それでも、今こうして向けられている感情は今ここにいる自分のもの。


「っ、ぅ…ロー…好きだよ…」
「朱里…俺もだ。好きだ朱里…」


何度もキスをされた。いつの間にかベッドの上に移動して横になっていた。服を脱がされ優しく愛撫されていき、この瞬間にも記憶が無くなるかもしれない恐怖に襲われながらもローの行為を受け入れた。


「お前の魂に刻んでやる。どれだけ愛してるかを」
「…ありがとう」


急いているようで、でもこの朱里には初めての事だから。ゆっくり優しく心から解すように。

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