第3章 新しい日々
「…あれ、そういえばロー…荷物は?」
もうそろそろで船に着くという時、朱里が疑問に思いローに問いかける。キロ単位の荷物をそういえばローは持っていない。あれだけ買ったというのに無駄だったのか!?と思えばローは少し呆れて笑いながら説明をした。
「俺の能力で移動させた。あんな大荷物持って歩くわけねぇだろ」
「そういう使い方出来るのかぁ」
「…そうか、お前馬鹿だったな。俺の能力知ってても、どう応用するかも分かんねぇのか」
「米洗うのに洗剤使う奴に言われたくない」
小さい頃には男子と平気で喧嘩をし、口喧嘩は勿論殴り合いになっても勝っていた朱里からすればローの馬鹿にした台詞を言い返すぐらいは訳もない。それは、この世界の朱里相手でも変わらなかったようだが、そこを学習しないのは何故だろうか。
「あー、朱里って頭悪い癖に口だけは回るんだよな」
「やっぱ口喧嘩だけは女だよな。女に口で勝とうと思ったら詐欺師になるしかねぇ」
「そもそも3人とも口喧嘩する時点で子供っぽい気が…」
「あぁ!?うるせぇな、1番年下のくせに!」
「このくま野郎、舐めた口聞いてんじゃねぇぞ!」
「すみません…」
少年の心を持つのは悪い事ではないが、喧嘩はみっともないので男女共に控えた方が良い。
船に戻り、所定の場所に荷物を置きベポはローと共に部屋にこもった。グランドラインまでの海図が手に入った件が関係しているらしく、珍しく真剣な雰囲気であった。
「…グランドラインって、そんなにやばい所?」
「あぁ…そこに行くまでに、もうちょい船員増やしたい所だよなぁ」
「キャプテンに憧れてくるレベルのが良いけど、都合良くいるかねぇ…」
「ローに…憧れ…?」
「お前!キャプテン!格好良いだろ!」
「あぁ、顔ね!女の子が群がりそう!」
「違う!あのクールさ!強さ!なんだかんだで人を見捨てない優しさ!」
「…クール…???」
優しさは同意しても、強さに関しては見た事がない以上朱里には分からなかった。1番の疑問点はクールであった。好物が分かりやすく嫌いな物も分かりやすく、心配してオロオロして朱里に危害を加えた男を殺す勢いで殺気を巻き散らかして、簡単に女にキスをしようとしたり抱き締めるローがクール?
「いや、ない。クールはない」