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私の世界

第3章 新しい日々




「いや、本当にさ。どうしたのいきなり」
「そろそろ我慢の限界が来ただけだ」


抑えるのでは負けそうだった為に、一瞬わざと力を抜いてバランスを崩したローの鳩尾に向かって1発入れた朱里。次は股間に遠慮なく蹴りを入れると言われて渋々諦めたものの、今後の話で言うと諦める気はないらしいロー。


「我慢、ねぇ…私そもそも好きな人いるんだけど」
「…は?」
「元の世界に好きな人いますよー」
「どんな奴だ、そいつの好きな所はどこだ、俺よりいい男か」
「おぉ、思った以上の食いつき」


ケラケラと笑いながら先を歩く朱里に、朱里の好きな相手が気になって仕方ないロー。それを遠巻きに見守るペンギンとシャチとベポ。


「そういや、お前のお目当ての品はあったのか?」
「あったよ。グランドラインまでの海図」
「おー、これで俺らもグランドライン入りかぁ」
「…ところで、今の朱里ってキャプテンの事好きになるのか?」
「…どうだろ」
「んんー、結局同じ性格だもんなぁ…ありじゃね?」
「記憶戻ったら修羅場が起きるに1票」
「そもそも好きにならないに1票」
「2人とも、怒られるよ。因みに俺は好きになるし修羅場にならないに1票」


そんな3人の会話をなんだかんだで聞いていたローと朱里は顔を見合わせた。


「…修羅場になる?」
「さぁな。まずお前が今好きな男と俺、どっちが上かだな」
「どっちが上、ねぇ…どっちだろうね」


ニッコリと笑って答える朱里にローがムキになって聞くも、朱里は答える気がなかった。比べるまでもなく、ローの方が良い男だとは思っている。ただ、前を向くだとか同じ性格だとはいえ、やはり育った環境が違う以上は彼は既に彼女持ちの人間。ローからすれば同一人物とはいえ、朱里からすれば浮気相手の気分。この世界の朱里に戻って、その朱里が浮気ではないと判断しても複雑である。というかいっそもう浮気と判断されて修羅場になって慌てて取り繕ってしまえば面白いのにとまで考えていた。


「…ううん、残念なイケメン臭がするのがなぁ…」


きっとこの世界が何かの作品なら彼はギャグ漫画の世界の住人だろうと、朱里は1人思っていた。



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