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私の世界

第2章 新しい世界




「実は食事要員として連れてこられた疑惑…」


シチューは作っていたのが余っていたとかで持ってこられたらしいが、その次の日の洗剤味のお粥らしきものは全員でああでもないこうでもないと頑張った後の作品らしい。そんな物を見て食事を任せる訳にはいかずに自分から食事を作るのは任せて欲しいと言い出した朱里。


「だから、大根入りだったのかな…」


確認しようと思いつつ、確認していない事。この世界での事は聞いたが最初にベポから聞いた以外での思い出や関係性については特に聞かないようにしていた。それでも、自分らしくいればいる程に皆して記憶がなくとも朱里だと言われて複雑な思いをしてした。前を向くと決めたものの、1週間経ってほぼ毎日、やっぱり朱里だと言われる事が苦痛だとは思わなかった。


そして、食事を作っている時に1度パンを出したらローがそっとペンギンに流していてそれをペンギンもそっと受け取っていた。その姿を見て好き嫌いなのか知らないが良くない、と言いかけて思わず口を噤んだ。また比べられるかもしれないと思ったからだ。
ただ、パンが嫌いならと基本和食にしていたらシャチがふと記憶が無くなっても和食が得意なんだな、と言っていて結局嫌な気分になるのかと思った朱里だった。そもそも、日本にいたのだから和食が基本で洋食がついでだというのに。まるでローの為に和食にしているようで、でも嫌いなのかもしれないと分かっていて出す気にはなれなかった。あのシチューとパンは誰の為に用意されていたのかと考えるのも嫌になり、頭を振って無理矢理食事作りに専念する事にした。


「…そもそもローが分かりやすいのも原因だ」


大量に保存されている食品の中には和食の為と言わんばかりのものばかり。冷凍保存されているものもだ。そして、その中からも出来る洋食を出すと明らかに食が進まないのに朝ご飯におにぎりを出したら無言で完食をしたロー。分かりやす過ぎる。一応知り合って1週間の人間に対して海賊という生業をしている人間があんなので良いのだろうかと、結局またローの事を考えている朱里であった。そして、作られた食事はやはり和食であった。
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