第2章 マネージャー
なんだその私が入ってくれれば明日からもプール使えるのに、とでも言いたそうな顔は。
渚くんの視線に負けないようにと睨み返す。
「…黙って使えばいい」
「ハル、それはダメだよ」
横でドヤ顔で言ったハルくんを苦笑いの真琴くんが宥めながら止めていた。
「由真ちゃ〜ん」
怜くんから離れてこちらに寄ってくる渚くんがスリスリと懇願してくるをうっとおしいと思いながら、私は口を開く。
「絶対やだ」
それを一刀両断した私は、渚くんを振り切って立ち上がる。
その様子を目で辿るハルくんと視線が合うも、彼が何を考えているのかは分からない。
水泳部なんかには絶対入らない。