第2章 マネージャー
そんな話を聞いて同情する私ではないが、水泳部も大変なんだなとは…少し思った。
修繕される前のプールはもう長い間使われていません、と言う雰囲気を醸し出しているくらいには汚く、そして所々壊れていた。
ここまで直したんだもんね。
水が張られたプールがキラキラと輝くはたからみれば綺麗な光景。
でも私に見える光景は違う。
ドロリとした黒い水が黒光りしながら、私をその底へと誘う。
…そう見えてしまうのだ。
「ねーまこちゃん。明日からプール使えなくなっちゃうんだよね?」
「そうだね。…部員も集まらなかったし…」
真琴くんの言葉に明らかにしゅんとした渚くんが、こちらに視線を向ける。