第2章 マネージャー
どうして私が嫌いな水に関わる部活に入らなければならないのか。
むくれた私が視線を逸らすのを見た真琴くんは、ごめんねと小さく呟いた。
「…水泳部じゃないのに、プール使っていいの?」
微妙な空気の中で私はそれを払拭するように、言葉を発す。
「プールを修繕しましたからね。その分のお礼として使わせてもらってるんです」
いつの間にかメガネをかけた怜くんも加わり、私の周りには水泳部が勢ぞろいだ。
「一週間の間に新しい部員が見つかれば、そのままプールを使っていいって話なんだ」
怜くんにまとわりつく渚くんの様子を見ている真琴くんがそう呟く。