• テキストサイズ

【free!】蒼の世界

第1章 水泳部と少女


「…ったく、水泳部見つけたらぶん殴ってやる!」

そう心に決めて立ち上がった時だった。

「なになに〜?君、水泳部希望者っ?!」

えっ?!

「あっ!」

ふわふわとした髪の可愛い系の男の子の不意打ちに、ビックリした私の体が完全に立ち上がる前に傾いた。

「危ないっ!」

反射的にその男の子が手を伸ばしたが、時すでに遅し。

バッシャーン!!

運悪く水で滑りやすくなっていたプールサイドで立て直すことが出来ず、私の体は真っ逆さまにプールに落ちてしまった。

「渚っ?!いきなり声かけちゃダメだろー!」

「うー、ごめん。大丈夫ー?!」

プールの中で聞く声はくぐもっていて、揺らぐ水をのぞき込んでこちらを伺う黄色い頭が辛うじて見える。

っ、苦し…。

深い。

足、つかない…!

がぼっと口から出た泡が上にあがっていくのが見えた。


/ 98ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp