第2章 マネージャー
ローファーと靴下を脱いでプールサイドに足を踏み入れる。
持っていたカバンは真琴くんによって更衣室に保管された。
………う。
キラキラと反射する水面があの時プールに落ちた記憶を呼び覚まし、私の眉間にシワが寄る。
「由真ちゃん、由真ちゃんここ座って?」
うるさくまとわりついてくる渚くんに、私は素直にパイプ椅子に腰を下ろした。
何でこの子はこんなに嬉しそうなんだろうか。
気づかれない様にため息を吐くと、ハルくんがプールサイドに上がってきた。
それと入れ違いに渚くんと怜くんがプールに飛び込む。
……楽しそう。
真剣に25mを泳ぎ、壁にタッチしてからザブンッと水から顔を出した2人は楽しそうに笑顔を見せ合った。