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【呪術廻戦】/無題/

第7章 呪胎戴天


一瞬、宿儺の動きが止まる。
「ヒヒヒッヒヒヒひひひひひひひ」
その事を理解した呪霊は勝ち誇ったように笑った。五条悟がレクリエーションの際言ったように呪いの強さは呪力量だけではない。必要なまでの"狡猾さ"だ。
命の天秤。こいつを殺されたくなければお前が殺られろというような意思表示。



「───────おい」

しかしながら

「ヒッ!!」
その脅しをする相手は選ばなければならなかった。





「───誰の許可を得てそいつに触れている?」
「!!!!」



これ迄とは比べ物にならない程のプレッシャー。
下の者を甚振り遊んでいた際とは違う
紛れもない"殺意"
宿儺にとって呪霊の行動は脅しでも何でもなく
ただただ不快。それだけだ。

「ガ‥ッァ"!!!!」
殺意を察知し月瑠へ意思を向ける暇もなかった。瞬きするような短い間に、反転術式で治した筈の四肢はもげ、どす黒い血が吹き出す。


「‥‥お前も、この小僧も、呪いのなんたるかをまるで分かっていないな。


‥いい機会だ、教えてやる。



本物の呪術というものを。



───────領域展開

        『伏魔御厨子』」

宿儺が印を結んだ刹那、現れる異空間。
キン──────
音と共にバラバラになる身体。抵抗する意思を示す間すら呪霊には与えられなかった。何が起きたのか理解する事さえ不可能になる。
「3枚におろしたつもりだったんだが。やはり弱いなオマエ。
そうそうそれから‥これは貰っていくぞ」

ジワジワと身体が爛れていくことだけは分かった。呪霊の身体に取り込まれていた両面宿儺の指を抜き取れば、青い炎に見が包まれついに消失した。虎杖たちを苦しめた相手にしてはあまりにも呆気ない最期だ。



「終わったぞ!!‥不愉快だ!代わるのならさっさと代われ!!

‥‥‥‥‥小僧?」
呪霊も倒し終わり、宿儺が現界する必要は無くなった。従来ならば虎杖悠仁が無理矢理にでも意識を表に出し抑え込まれる筈。
にも関わらず
反応がない。

「‥‥‥‥」

数秒の沈黙
宿儺は凶悪な笑みを浮かべた。
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