第6章 /休日/徊詮/
ややギクシャクした二人の空気を土足で踏み荒らすように、虎杖たちからすればまったく不意打ちのタイミングで五条悟が現れた。
虎杖も伏黒も想像以上に良い反応で、逆に五条たちの方が驚きそうになる。
「五条先生に月瑠!いつの間に後ろに居たんだよ…」
「さっきだよ。月瑠が悠仁たちを見かけて来てみた」
「悠仁と伏黒はここで何してるの?」
「いや、俺たちは今日たまたまアキバ来たら月瑠と五条先生見かけたから追いかけてた。んで、跡をつけてた筈なのに見失って」
それで、今に至ると。
虎杖の説明は受けたが、知り合いを見かけたから跡を追いかけるなんて考えがなかなかに凄い。
「それより、五条先生達はなぜここに?」
「しかも2人っきりって!なに、デート?」
「…でーと?」
「そうだよー、今日は僕と月瑠二人で"デート"してたんだよね」
「‥‥‥悟、なんか誤解されるような事言ってない?‥‥今日は、悟の仕事のついでに観光と買い物に連れてってもらってたの」
"デート"が何か分からなかった月瑠だが、五条の肯定だけは何か違うと感じ説明する。
(仕事はともかく、それをデートって言うんじゃ…)
伏黒は疲れた表情のまま心の中で思った。