第6章 /休日/徊詮/
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あの後
少しの間変な空気は流れたが、すぐに五条は満足そうにもう一回呼んでと言ってきた。
一度は言うとおりにしたが、また無限ループのように繰り返される。
流石に月瑠の方が根を上げて逃げたが、名前を呼ばれただけでこうも気持ちが高ぶるとは
互いに予想外だった。
やる事も終わり、2人はビルを出る
「ねぇごじょ……さと、る」
「何?ってか緊張しすぎでしょ。早く慣れて」
「…うるさい。じゃなくて、あれ伏黒と悠仁だよね」
月瑠が指差した方角には見慣れた面立ちの男子高生2人、伏黒恵と虎杖悠仁。
虎杖はキョロキョロと視線が忙しく、何かを探しているよう。一方で伏黒は普段以上のしかめっ面で機嫌が悪そうに見える。
いや、一見して伏黒は基本的にいつも機嫌が悪そうなのだが、本日は"本当にムカついてる"といった感じだ。
「本当だ。なにしてんのあの子ら」
月瑠と五条には気付いていないようで、ゆっくりと近付く
「悪かったって伏黒!」
「…」
「そ、そういや見失ったな、五条先生と月瑠」
「そうだな、どうでもいいが」
「い、いやー、いったいどこに行ったんだか…」
「僕たちがどうしたって?」
「「うわぁぁぁあ!?」」