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【呪術廻戦】/無題/

第5章 鉄骨娘



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集合場所から少し離れ
スカウトマンに絡んでいた彼女は、持ってきた荷物を乱暴にコインロッカーに押し込み扉を占める。

「釘﨑野薔薇。私と同学年、しかも同じ学校に通えることを喜べ男子」
改めての自己紹介。
仁王立ちでかなり上からな自己紹介をする目の前の女…釘﨑に伏黒は心の中でうざいと思った。

「俺、虎杖悠仁。仙台から」
「伏黒恵」
「…月瑠。これからよろしくね」

「野薔薇で良いわ。よろしく月瑠」
月瑠にだけ応答し、他の男子二人をじっと見つめて値踏みする釘﨑。5秒ほど品定めをした後、はーーっ、と大きなため息をついた。

「はぁ…私ってつくづく環境に恵まれないのね」
どうやら虎杖と伏黒は釘﨑の品定めによるとかなりの酷評を受けたらしい。
顔を見てため息をつかれた虎杖はかなり渋い顔をした。



「五条、これから何処か行くの?」
「ふっふっふ…よくぞ聞いてくてくれた月瑠。
せっかく一年生が4人揃ったんだ。しかもその内3人がおのぼりさんときてる。
……行くでしょ。"東京観光"」
「「「!」」」

"東京観光"
その言葉に、虎杖と釘﨑の表情はあからさまに明るくなる。
「観光……!」
「TDL!TDL行きたい!」
「バッカTDLは千葉だろ!中華街にしよ先生!!」
「中華街だって横浜だろ!!」
「横浜は東京だろ!!!」

超絶くだらない言い争いをしながら五条に抱きついたり変な動きをする2人。月瑠もここまで激しく喜びはしないが、若干胸が高鳴った。
伏黒だけは『えぇ…』と微妙な表情をしているが、そんな事はお構いなしだ。

「……それでは、行き先を発表します」
御意とばかりにすっと静まり返り膝をつく虎杖と釘﨑。流石に伏黒も月瑠も2人の態度の急変差には引くしかなかった。


「……
   "六本木"」
キランとした効果音とエコーがかかるような五条の"六本木"という発言に
おのぼりな二人は顔を見合わせ盛大に喜ぶ。
都会の、それも東京の六本木に観光に行くとなれば、地方民の虎杖や釘﨑からすれば楽しみ以外の何ものでもないのだから。
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