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【呪術廻戦】/無題/

第4章 初志貫徹



寺のような外観の建物の中に入ると、自然に扉が閉まる。中は蝋燭によってオレンジ色に照らされてはいるが薄暗い。
否、中に入ってまず驚くのはそんな事ではなく
部屋の中央に置かれた大量のぬいぐるみ。それを作る強面な中年男性。

正式な名称では『呪骸』と呼ばれる呪いが込められた人形なのだが
なんともアンバランスな組み合わせに、初めて見た人は誰しもが驚くだろう。
勿論それは月瑠も例外ではなく…先に入った虎杖悠仁とほぼ同じような衝撃を受けていた。




……しかし、それ以上の衝撃を受けたのは、中央の男性だ。
今は抑えられているし、平然としていれば害はない
けれど一度探ろうとすれば底の見えない穴に落ちるような感覚になるほどの、底しれぬ目の前の少女の大きな呪力。

半分が呪いで半分が人間。当人も憑かれている特級相当の人物など、実際に見るまで想像もつかなかったが
今この瞬間目の当たりにして五条の言っていたことは本当だったと痛感した。


「悟。…その子が?」
「はい。月瑠、この人が夜餓正道学長」
「…月瑠です。よろしくお願いします」

 

「────君は此処に、何しに来た?」
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