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【呪術廻戦】/無題/

第7章 呪胎戴天


「フーーッ‥‥」
式神を出す印を構えつつ息を整えながら
伏黒恵は現在の状況を整理していく。

失ったはずの虎杖の腕が治っていることから、宿儺が治癒‥反転術式が使えるのは確実。受肉しているのだから心臓無しで生きられるとはいえ、ダメージはある筈だ。つまり、自分が奴より強いと証明し、虎杖が戻る前に心臓を治させるしかない。

‥‥ここで反転術式が他人にも使える月瑠が居れば、逃げるという選択肢もあった。
だが彼女は宿儺が言った通り気を失い暫くは目覚めそうにない。理由は分からないが月瑠を殺す気は無い様で、そこだけは安心できた。


「折角外に出たんだ。広く使おう」
「‥‥」

特級と対峙した時ですら動く事が出来なかった自分に、できるのか?


(できるかじゃねぇ。やるんだよ!!!)
意思を固め
伏黒は自身の式神の1つである『鵺』を出した。
ビュンッ!
勢いを付け飛ばし、自身も宿儺の間合いに入る。

「面白い‥!式神使いのくせに術式本人が向かってくるか」

力を込めた拳も蹴りも、式神との攻撃でさえ宿儺には届かない。ポケットに手を入れたままスラリとかわされ、手を出したかと思えばこちらが一方的に打撃を受けるだけだった。
もっと呪いを篭めろと簡単にあしらわれる。


「っ‥『大蛇』!!畳み掛けろ!!!」



伏黒恵にとっては、大型の式神を使った渾身の一撃の筈だった。
なのに。

「───────言っただろう。広く使おう」
「〜〜〜っ!!」
「良い術式だ」
宿儺を掴んだ筈の大蛇はグチャグチャに潰され、壊されてしまう。次の瞬間には目に追えない速さで足を捕まれ振り飛ばされる。



パワーも、アジリティも
何もかもが桁違いだ。
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