Forget-me-not fairy story
第1章 First encounter 初めての出逢い
Rueが、花妖精の森の感謝祭の料理の準備が終わるのを、ハチドリのエリックは、レモンの木の上に止まって待ってました。
花妖精の森の感謝祭の準備は、もう最終段階に入ってます。
色んな花妖精達が各々のグループに別れて、楽しげに歌いながら、感謝祭の準備をしています。
忘れな草の妖精達の担当が、パーティの料理です。
その中でも、Rueは、バターロールパンの卵サンドを作る担当でした。
テーブルの上に次々と並べられてゆく、美味しそうな料理。デザート、お菓子。お酒にジュース。
パーティ会場は、花妖精達の感謝祭ですので、美しく色とりどりの花で飾られています。
レモンの木の上に止まったエリックに、優しい花々の甘い蜜の香りが風を纏ってふわりとエリックの小さな身体を通り過ぎて行きました。
「僕もお腹が空いたな。美味しいお花の蜜を吸いに行きたいけども、僕は、このレモンの木の上で待ってた方がいいのかな?」
その時です!!
どかーーーーーーーーーん!!!!
物凄い稲光と共に何かが、天から降って来って、エリックが止まったレモンの木のすぐ近くに落ちて来ました。
「あいたたたたたっ!!イッタイ!」
エリックは、びっくりして、バタバタっと空に飛び上がりました。
ハチドリは、普通の小鳥とは違って、羽を蜂のように振るわせて空中で静止出来る小鳥です。
エリックが、空中で静止していると、金色に輝き白い豪華で美しい服と頭には、青い宝石が輝く王冠をつけた美しい人が現れました。
そして、眩しそうに、太陽を見上げてこう言いました。
「僕はどうやら、夜の漆黒の世界から地上に落ちて来たようだ」
そして、当たりを見回すと、レモンの木のそばで、静止して飛んでるエリックに気付きました。
「やあ、ハチドリくん、初めまして、驚かせて悪かった。僕は天界の獅子座から、落ちてしまったLEON。まあ、僕の星での階級を君に教えるとするなら、王子という事になっている」
「初めまして、LEON王子。僕はエリック。僕は、僕の群れが、南に渡る時に、鷹に狙われて逃げてる途中にこの妖精の国に迷い込んだんだよ」
「そうか、それは君も災難だったね。まあ、僕も同じく災難で夜空から落ちてしまったんだけどね」
LEON王子は全く災難に合ったとは、思えない程楽しそうに言いました。