Forget-me-not fairy story
第1章 First encounter 初めての出逢い
忘れな草の妖精のRueと
美しいハチドリのエリックが初めて出会ったのは、妖精の国の感謝祭の前日でした。
最初に忘れな草の妖精のRueに話しかけて来たのは、ハチドリのエリックでした。
「こんにちは、忘れな草の妖精さん。そのサンドイッチは、君が作ったの?」
ハチドリのエリックは、レモンの木の上から、たくさんのサンドイッチを乗せたお皿を運んでいる、忘れな草の妖精のRueに尋ねました。
忘れな草の妖精のRueは、レモンの木にちょこんと止まった美しい緑に輝く宝石の様な小さな小鳥を見上げると、自慢気に言いました。
「そうよ。わたしが作ったのよ。わたしは、料理が、この花妖精の森で一番上手なの」
「僕は、お花の蜜が大好物だけども、君のサンドイッチなら食べてみたいな」
「まあ、明日は、お祭りよ!貴方も花妖精の感謝祭に来るべきよ。たくさんの食べ物にフルーツ、ケーキにクッキーにキャンディー。なんだってあるわ。妖精達のダンスは最高よ。月明かりの下でみんなで踊るの!」
「へー、それは素敵だね。でも、僕は小さい鳥で、夜はあんまり目が見えないから、自分の家の中で、ゆっくりくつろぐのが好きなんだ」
「まあ、それなら、昼間のパーティに来るといいわよ」
「ありがとう。忘れな草の妖精さん、君の名前を教えてくれる?僕はエリック」
「わたしは、Rueよろしくね」
「Rue、改めてよろしく。この花妖精の森で、最初に君に出会えて幸運だったよ」
優しいハチドリのエリックは、心から嬉しそうに、羽をブルっと一瞬震わせて言いました。