第4章 自覚
リゾットside
夢主に好きだと伝えられた瞬間、罪悪感を感じた。
自分の好きな女が、自分のような汚れ仕事をしている、ろくでもない男と一緒になっていいのだろうか。
いや…夢主にはもっとまともな生き方をしている男があっている。互いに、もっと深い関係になる前ならまだ後戻りはできるだろう。
俺はただ、夢主を守ってやれればいい、それだけだ。
距離を置くべきかもしれない。
夢主の顔は見れなかった。
一階に戻るとプロシュートが痺れを切らした顔で俺を見た。
プ「おいおい、もうピザ冷めちまったぜ」
リ「悪い…」
夢主はプロシュートの隣に腰を下ろして、徐にピザを手に取って食べている。その横顔が寂しそうで、俺は思わず目を逸らした。
プ「あ?夢主、シケた面してどうした?リゾットに怒られでもしたのか?」
プロシュートの問いかけに夢主はただ黙っている。
メ「なあ、実はうまいワイン調達したんだけどみんなで飲まない?」
メローネがどこから持ってきたのか、赤ワインのボトルを机の上に置く。
ギ「高そうだなオイ!!いくらしたんだよ!!」
メ「女性とデートしたら、お土産にくれたんだよ?」
ギ「…チッ、なんかお前の顔はすげぇムカつくけどよ〜俺は飲むぜ!!」
メ「リーダーも飲むよね?」
メローネに促され渋々ソファーに座る。
だが、これは間違いだった。
・
・
イ「ペッシって女抱いた事あんのか〜?」
イルーゾォがニヤつきながらペッシに問いかける。
ぺ「なっ、お、俺はそういうのは…」
ホ「あるわけねぇだろ?このマンモーニがよぉ〜」
ホルマジオもそう言ってからかいペッシは顔を真っ赤にして俯いている。
全く…呆れたな。
夢主がいるにも関わらず完全に野郎共の話題になっていた。
メ「逆にさ、この中で一番女性経験ありそうなのって誰だろうね?」
メローネのその余計な一言でこの話題はヒートアップしていく事になる。
心配で夢主の顔を見ると、酒を飲んで少し酔ったのかぼんやりしていた。
それにしても…プロシュートはいつも夢主の隣に座ってるな。
距離がかなり近いように感じる。俺はどこかモヤついた感覚を覚えながらグラスを口に運んだ。
・