第10章 安らげる場所_10章
マリアはローに診察を受けていた。
診察といっても普通の医者の診察ではなく、
能力を使って普通の医者の肉眼だけでは
判断できない範囲まで見ているのだろう。
「ほぼ問題ねぇな。
もう特別薬を投与する必要もないだろう。」
「うん!ありがとう。」
マリアが完治したということは、
ローの船に居る理由もなくなる。
ただし、ローがマリアの心臓を
返してくれればの話だ。
「ロー、大事な話があるの。」
「あ?なんだ。」
「…サイレント。」
マリアの能力で、
ドーム状の防御壁のような空間が貼られた。
「…なんの真似だ。」
ローは動じることなく問いかける。
「この能力は、範囲内にいれば範囲外の音は聞こえないし、
範囲内の声も外に全く聞こえない。
…内緒話にするにはうってつけででしょう?」
「そんなことは知っている。
(コラさんが俺に初めて見せた能力だ…。)」
「え…、そっか…私の前の能力者も使ってたんだ。
“悪魔の実の能力”って不思議だね。
誰に教えてもらったわけでもないのに、
自然と技を覚えてしまう…。」
「ロー、お願いがあるの、
私は、革命軍に帰らなくちゃいけない。」