第12章 体育祭と黄色
《連絡します
借り物競争に出る選手は集合して下さい
連絡します借り物競争に…》
「あー、俺借り物競争出るんだっけ」
『え、紫原も?
征十郎も出るって言ってたよ』
あと涼太もだけど
「うん
峰ちんもミドちんも、あと桃ちんも出るって言ってた~」
・・・1軍バスケ部では借り物競争が流行ってるのか
ってくらいに人が集中してんな
『あ、そいえば虹村先輩も出るって言ってた』
「へ~
ま、とりあえず行ってくる
応援してね~」
『いや敵チームなんだから応援できないでしょ
お、テツヤ』
と、紫原と別れたところに来たテツヤ
うん。なんでか知らんがあたしにはテツヤが見えるな
「こんにちは
この間はありがとうございました」
『この間…ああ、体育館ね、どういたしまして
1軍には来れそう?』
「次の秋季昇格テストで上手く行けば2軍ですから、分かりません…」
『まあ、普通はそうだよねー
でもさーテツヤの居残り練習とガングロが出会ってるなら大丈夫だよ』
今あたしの目線の先には借り物競争で巻藤くんと競う青峰の姿
「は!?
今欲しいもの!?」
・・・そのお題は簡単だろーねー
「それって、青峰くんですか?」
『ん?そうだけど
あ、やっぱりもう会ったんだ』
「この間、居残り練習の時に…」
『なら大丈夫だよ』