第12章 体育祭と黄色
『あ、9時半になる
そろそろ集合場所行かなきゃ』
「#NAME1#っち!
一緒に行こうッス!」
『はいはい』
「あ」
『ん?』
「目やに、付いちゃってるッスよ」
そう言いながら、少し屈んであたしの顎を支え、目に手を伸ばし目やにを取ろうとしている涼太
「目、瞑って?」
・・・ドキッ
『は、はい』
「あー、木陰に居たせいか頭に葉っぱが付いちゃってるッス
取って良いッスか?」
『じゃあ頼むね』
「もっかい目、瞑って?」
そのまま涼太の言われる通りに目を瞑ると、頭に柔らかい感触がした
「はい、取れたッス!
目、もう開けて良いッスよ!」
『ん、ああ、ありがと』
・・・なんかめっちゃ心臓ドキドキしてんだけども
これはどうしろと!?
・・・あれ
『涼太、なんか顔赤いよ』
「いや…気のせいッスよ」
『気のせいじゃないよ
なんか涼太暖かいし』
「そ、それ以上触れないで欲しいッス!
ていうか顔近すぎッスよ!」
『あ、ごめん』
ちょっと、この胸の高鳴りは何なんだろ
前世でもこんな感覚、ほとんどなかったのに